鳥羽図鑑

文豪の創作意欲を刺激し続けてきた昭和の面影を残す町

みなとまち文化

風光明媚や海の幸で知られる鳥羽だが、実は文学とのゆかりも非常に深い。「記紀」や「万葉集」から現代のミステリーまで、鳥羽を舞台にした作品は数多く、エッセイ、小説、詩歌など、そのジャンルも実に広い。

鳥羽とゆかりのある文人も多い。ほんの一例を挙げれば、江戸川乱歩、三島由紀夫、石坂洋二郎、伊良子清白……と、多彩な顔ぶれだ。
古来、船の出入りがあり、物や人が行き交う町、鳥羽。みなとまちという土地の風土だけでなく、人の往来や交易によって伝播され、人々によって生み出された目には見えない精神性も、多くの文化を生む要素となったのかもしれない。

昭和の面影が残る町並みにも非常に味がある。細い路地、歴史が刻まれた看板。初めて訪れた人にもどこかしら懐かしい、そんな郷愁さえ誘う町でもある。作家たちが切り取った鳥羽の風景に身をゆだね、思いを馳せながら町を歩く。それもまた一興だ。