鳥羽図鑑

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塩ワカメづくり かおり100選【しおわかめづくり】

和具

ふわりと上がる湯気と磯の香り。毎年2月から5月にかけ、和具浦漁港周辺には、ワカメを茹で上げる釜が数十台並ぶ。刈り取ったワカメを塩蔵するための下処理作業で、島の人たちは家族総出でこの作業に当たる。
 ワカメは湯の中にくぐらせると、磯の香りを放ちながら鮮やかな緑色に。漁港一帯に立ち込めるこの香りは、島に春の訪れを告げる香りとしても知られ、環境省の「かおり風景100選」に認定されている。御食国といわれる答志島だけあって、伊勢湾と太平洋が交わるこの海域の海産物はワカメに限らず同じ魚種でも一味違う。
 和具港で市営定期船を降りるとすぐそこに広がるこの光景。香りに誘われ、釜茹で作業を間近で見ていると、作業をしていた漁師さんが、茹でたてのワカメの茎を御馳走してくれる、なんていう嬉しい出来事もあるかもしれない。
 ちなみに、三重県で100選に認定されているのは和具浦漁港を含め3地点。残る地点は、大台町の「大台ケ原のブナの原生林」、伊勢市の「伊勢神宮参道千年の杜」となっている。